瀬戸内寂聴さん

先日の11月9日6時3分、心不全のため、京都市内の病院で瀬戸内寂聴さんが亡くなられましたので、今回はそれに関連している記事を書こうと思います。瀬戸内寂聴さんの訃報を受けて、各界から惜しむ声がSNS上で広がっていますが、瀬戸内寂聴さんは貧困、虐待、ネグレクト、DV、いじめ、性的搾取、薬物依存、育児ノイローゼなどの社会の抱える様々な問題に苦しみ、生きづらさを抱える少女や若い女性たちを支援している「若草プロジェクト」という法人の代表呼びかけ人になっています。「若草プロジェクト」の英語名は「Little Women Project」です。この「Little Women」は、子どもから少女、そして大人の女性へと芽吹き成長していく多感で不安定な年ごろの4姉妹を描いたルイーザ・メイ・オルコットの小説「若草物語」の原題で、4姉妹は、「Little Women(小さな女性たち)」と敬愛を込めて呼ばれています。経済的、社会的に安定している日本のような先進国でも、「小さな女性たち」は社会的制約、困窮、いじめ、虐待、性的暴力や搾取など様々な困難に直面している中で、「小さな女性たち」の人権と尊厳を護り、誰も取り残さず、その「一人一人に寄添うこと」をミッションとし、困難な中にいる少女や若い女性たちを支援する為に2016年4月に「若草プロジェクト」が立ち上げられました。

私が「若草プロジェクト」のことを知ったのは、2019年に公開された映画「閉鎖病棟―それぞれの朝―」を友人と観に行って、非常に印象的だったので、ユーチューブで関連動画を見ていると、公開初日の座談会で元厚生労働事務次官の村木厚子さんが登壇されていて、「若草プロジェクト」の紹介をされていたのが初めてです。村木厚子さんも、もう一人の代表呼びかけ人です。村木厚子さんは、厚労省の社会・援護局 障害保健福祉部 企画課長時代に、自称障害者団体「凛(りん)の会」に偽の障害者団体証明書を発行し、不正に郵便料金を安くダイレクトメールを発送させたとして、虚偽公文書作成・同行使の容疑で逮捕・起訴される免罪事件で大阪拘置所に収監されていました。その時に、若い女性受刑者から食事の配膳を受け、彼女たちが今の状況に至った経緯を担当の検事に聞いたことがきっかけで「若草プロジェクト」を立ち上げたそうです。「若草プロジェクト」のホームページを見ると、「寂聴先生の訃報に接して」という一文が寄せられています。

「若草プロジェクト」の呼びかけ人としては、映画監督の山田洋次さんや前千葉県知事で女子刑務所のあり方研究委員会委員長の堂本暁子さんの他に、東京大学名誉教授で(NPO) WAN(ウィメンズアクションネットワーク)理事長の上野千鶴子さんがいたことも、「若草プロジェクト」に注目した一つの理由です。上野千鶴子さんは学生のころから好きな学者さんで、私も母校の多摩美術大学の芸術学科の専門科目の授業にゲストで来られた時には学科が違うのに授業に潜り込みました。また、2019年4月12日に行われた東京大学学部入学式において来賓として登壇し、祝辞を述べた際に、2018年に発覚した医学部不正入試問題に触れつつ、東大や四年制大学全体において女子の入学者の比率が低いことに言及し、さらに東大の学生生活や大学組織の中でも未だ性差別が根強く残っていることを指摘。その上で新入生に対し、現在の自分があるのは努力ではなく環境のおかげであることを自覚するよう促し、自らの能力を自分のためだけではなく、機会不平等が残る社会において恵まれない人々を助けるために使うことを呼びかけたことが話題になりました。

もう一つ、「若草プロジェクト」に注目している理由は、法人情報を見たときに、理事の中に、66歳離れたことで話題になった瀬戸内寂聴さんの秘書の瀬尾まなほさんがいたことです。私はこの人のキャラクターが好きで、以前から動画を見て注目していました。

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